高校女子サッカー大会 Part2

 7月21日より決勝トーナメントがスタートした。1回戦の相手は一宮商業高校。昨年の選手権ではベスト8にも入ったチームである。猛暑を考慮し、運営本部より決勝トーナメント1回戦において同点の場合は、延長なしで即PKとなった。

 この試合の中では相手を見て戦おうと前日のミーティングから伝えた。相手が何をしようとしているのか、相手は何をされたら嫌なのか、予想される試合展開など、様々なことを黒板に書き出しながら選手と確認。試合前にもう一度確認してゲームに入った。

 試合開始早々の3分、相手背後に抜け出した れんな からのクロスに はな が豪快に

ヘッドで合わせて先制。チームに勢いを持ち込んだ。その後 れんな がハットトリックの3得点。4-0で勝利した。ただ内容をみると、ボールの失い方が非常に悪いシーンが多かったし、自分たちのミスが多すぎて不安定な攻撃の崩しとなってしまう。プレッシャーがかかる中でいかに技術を発揮するかが今後の課題となった。ともあれ準々決勝に駒を進めた。ベスト4を目指して、思い切って戦いたい。

 

 

 7月23日準々決勝の対戦相手は安城学園。安城学園はチーム発足時から大きなサポートをいただいているチームである。練習試合のお誘いから、遠征やカップ戦の紹介も含め、生まれたてよちよち歩きの至学館高校女子サッカー部をリードしてくれたのは、間違いなく安城学園の中野先生であり、至学館高校女子サッカー部の歴史にアンガク(敬意を表してそう呼びたい)ありと言っても過言ではない。それを示すエピソードがある。歴代の選手たちの中には、現役時代オフを一緒に遊んだり、文化祭(アンガク女子サッカー部のタピオカ食いにいく)にお邪魔することはもちろん。卒業した今でもごはんや飲みに行く機会があるそうだ。学校が違うにも関わらずサッカーをきっかけにつながることは素晴らしいと感心する。今ではお互い戦うステージが上がっていく中で、良い意味で戦う機会が減ったが、だからこそその時には最高のゲームをしたいと考えている。

 前半の立ち上がりから主導権の握り合いが続いた。主導権がアンガクに流れる時間が多いには多かったが、サッカーのセオリーをしっかり守り実行しようとする中で何度かこちらも決定機も作る。正直ポストに助けられたシーンもあったが、それはセオリーを守り頑張るからこそ、サッカーの女神がこちらに微笑んでいたのかもしれない。なにより選手の戦う姿勢や球際でのファイトが素晴らしかった。そして、前半のアディッショナルタイム、中央センターサークル付近でFKを獲得。 みらん の絶妙な縦パスに れんな が飛び出しダイレクトボレーで合わせて先制。歓喜に沸いた瞬間であった。

 前半を1-0で終えたハーフタイム、前日のミーティングで同点でOKと共通確認していたものが、得点まで奪ってきたのだから素晴らしい選手達である。ミーティングでは、「後半の頑張り次第で未来が変わる。必ずベスト4に行こう!気持ちをぶつけて戦おう!」と鼓舞しながらも、「ただ、このままいくほど簡単な相手ではない。なにがあっても慌てるな。」とも確認。フォーメーションを最初のプランに戻し後半に入った。

 結果から言うと後半に5点を奪われた。この大量失点につながったのは間違いなく失点の時間帯であった。後半5分のコーナーキックからの失点。早すぎる失点からくる動揺で落ち着きを取り戻す間もなく、直後に失点。1失点目の後「落ち着こう。大丈夫慌てずに戦おう」と言葉で確認するも、心の片隅に生まれたほんの小さな焦りが一瞬受け身になる時間を作り出したことが原因であった。ミドルサード左側での連動したボールへのアタックがコンマ何秒か、本当に一瞬遅れた。その瞬間迷いが生まれ2列目のアプローチへいかなくてはならない選手の足が止まり、ほんの一瞬だが組織でのブロックが機能を失った。それが原因でボールが斜めに動き右サイドを崩されクロスから失点。1点差で勝っていた状況が2分間の間でひっくりかえされたのである。まだ1-2でありチャンスがあると理解してはいるものの、、精神的にも体力的にも苦しく追い込まれてしまった。そして、だんだんとサッカーのセオリーを守れなくなる。そうなると相手に流れが完全に傾き、直接FKとPKも含めてその後3失点。1-5でこのチャレンジは幕を閉じた。

 

 試合後、すぐにミーティング。負けはしたものの成果も多くあったことや、よく頑張ってファイトしたことを確認。考えてみれば相手は昨年のこの大会の優勝校であり、愛知県決勝戦常連のチームである。そのチームに対して前半しっかりと戦い、得点できたことは収穫以外の何物でもない。それだけに後半突きつけられた課題とどう向き合うか。緊張感のある公式戦でしか生まれないこの宿題に、それぞれがどのように向き合い成長していくか。立ち止まっている暇はない。今週末には愛知県高校リーグ第3節も控えている。この敗戦をチームにとっての大きなパワーに変えて、夏休みに大きな成長を目指して頑張りたい。敗戦は悔しいが、選手達の今後の成長が楽しみであるし、私も選手と共に成長していきたい。